前回は新医療広告ガイドラインの概要についてお話しました。今回は、病院ウェブサイトにおいて、具体的にどのような記述や表現が新ガイドラインで禁止されるのか、具体的にご説明したいと思います。

旧ガイドラインから引き継がれる規制内容

まずは従来の医療広告ガイドラインや「医療機関ホームページガイドライン」などでも禁止されており、新ガイドラインでも引き続き規制される内容からご説明します。
現在、「医療機関ホームページガイドライン」に準じて制作しているという方も多いと思いますが、前回お話したように新ガイドラインが施行されると罰則付きでの禁止になりますので、改めてご確認ください。

1.虚偽広告

事実と異なる情報、たとえば「絶対安全な手術です!」のような医学的にありえない表現は当然禁止されます。また、「最新の治療です」という表現も、より新しい治療が定着したと判断される場合やその治療が定着して十数年が経過している場合などは、虚偽広告に該当する可能性があるので注意が必要です。

2.比較優良広告

「他の病院やクリニックなどと比較して優れている」と宣伝する広告です。
「最高の医療」や「日本一」などの表現は、事実であっても禁止されます。
「○○の治療では日本有数の実績を有する病院です」「県内一の医師数を誇ります」など、比較的規模の大きい病院ウェブサイトではよくある表現ですが、これらも禁止となります。

3.誇大広告

提供する医療の内容や施設について、事実より良いものであると印象付けるような広告も禁止されます。たとえば、医師数について「○年○月現在」と添えて記載した場合でも、その後医師数が大きく減少した場合は誇大広告として扱われます。
また、「病人が回復して元気になるイメージイラスト」なども、必ず回復すると誤認させるおそれがあるため禁止となります。制作会社に素材の選定などを任せている場合、注意が必要です。

その他、病院や医師について「雑誌や新聞で紹介された」と表記したり、治療法などについてガイドラインに沿わない内容の新聞記事を引用したりすることも原則禁止とされています。
公序良俗に反する内容も禁止されますが、この点については規制される内容を掲載している医療機関はまずないことと思います。

患者の体験談が全面禁止に

新たに盛り込まれた内容としては、患者の体験談や「ビフォーアフター」の写真掲載についてがあります。

患者の体験談については、禁止広告として「患者等の主観又は伝聞に基づく体験談の広告」と明記されており、全面的に禁止となりました。「患者の声」「治療体験談」などは今後病院サイトには掲載できなくなります。
患者が口コミサイトに書き込んだ内容は、広告とは見なされず規制の対象外ですが、医療機関から患者に見返りとして報酬を渡していた場合は規制対象となります。

「術前・術後写真」、いわゆるビフォーアフターについては、こちらも全面的に禁止される見通しでしたが、条件次第で掲載が可能になりました。費用や副作用、治療のリスクなど治療内容について詳しい説明があれば規制の対象外となり、掲載が可能です。乳房再建など、イメージの提供が重要な治療に配慮した形です。

以上、ほとんどの病院サイトで大なり小なり内容の修正が必要な規制内容となっていることと思います。新ガイドラインが適用される予定の2018年6月までに、禁止項目についてウェブサイトを見直しておきましょう。