代表メッセージ
変革の時代の一助に
変革の時代の一助に
1.リンクアとは
リンクアというプロジェクトのコンセプトは、医療者同士または医療者と非医療者、システム同士などが繋がることを促進する為の媒体になることです。シームレスな情報の共有や相互理解によってチーム医療を促進し、システム間連携や既存システムを利用した新たなイノベーションによって医療現場における非効率性を排除することで、すべての関係者が受益者となるようなシナジーを起こせると考えています。
欧州に、「リングア・フランカ」=「同じ言語を使わない人々にとっての共通語・通商語」という言葉があります。プロジェクトを始めるにあたり、リングア・フランカの語源となったラテン語の「LINGUA(言語・翻訳)」にインスピレーションを受けて、「LINK(繋ぐ)」、「U(あなた)」、「A(Action:行動)」を組み合わせ、語感が良い「LINQUA(リンクア)」と名付けました。医療現場のすべてのものをつなぐ媒体になりたい、そう言った願いを込めて「リンクア」は誕生しました。
2.「つなぐ」にかける思い
いま以上に医療情報の共有をスムーズにしたいと考えるならば、収集される情報精度の向上や分析・共有するための高度な仕組みが必要となるでしょう。他業種に比べ相当遅れていると言われている医療システム間でのデータ連携ですが、もし安全かつ簡単に行えるようになれば、診療の質や作業効率の向上、インシデント要因減少などが期待できます。しかし、これらを現実のものにしようとするならば、関わるすべてのプレイヤーが相互理解することと、医療従事者自身が一段上のレベルに到達するための教育が必要となってきます。また、それとは別に、比較的閉鎖的傾向にある医療業界ですが、積極的に他業種と交わることも重要となるでしょう。異なる文化・価値観が交わるとき、いままでにない新しいイノベーションが誕生する可能性が飛躍的に高まります。
3.千里の道も一歩より
ひとつひとつの試みで成し遂げられることは大きくはないと思います。ですが、例えちいさな成功だったとしても、その成功が数多く積み重なれば、将来の医療の在り様を変えることも可能だと私たちは信じています。リンクアは、その未来を現実のものにする為に活動しています。
4.新たな挑戦
「LINQUAプロジェクト」は、2019年4月17日をもって、一般社団法人リンクアとなりました。これまでLINQUAでは、ICT化による医療現場の改革促進という考えのもと、「つなげる」「ひろめる」「つくる」というミッションを掲げ、医療機関へのコンサルティング、情報発信、各種イベント・セミナーなどを開催してきました。新たに「まなぶ」というミッションを目的とした、「LINQUA STUDY(リンクアスタディ)」というサイトをスタートします。これは、医療関係者の基礎力や専門知識はもちろん、一般的に社会人力と呼ばれるような能力に対する教育も考えています。高度な専門知識と広範な医学的知識を持ち、組織内ではプロジェクトの推進や現場リーダー、指導者としての活躍を期待できる医療従事者を育てるお手伝いができればと考えています。
5.変革の時代の一助に
令和の時代に代わりまして、医療の世界も急速に変わろうとしています。医療制度の改革のみならず、現場医療従事者のみならず関係するステークホルダーにも大きな変革が求められる時代となります。私たちリンクアも、「つなげる」「ひろめる」「つくる」「まなぶ」というコンセプトのもと、医療の世界の変化の一助となれるよう努力してまいります。
一般社団法人リンクア 代表理事 市川 匠